指がしびれる、痛い~手根管症候群

★手根管症候群★
<症状>
人差し指、中指、(場合によっては親指や薬指)に痛みやしびれが出ます。
明け方に症状が強くなり、手を振ると楽になります。
親指の付け根(母指球)が痩せてきて、ボタンをかけたり縫い物をするなどの細かい作業が難しくなります。
OKサイン(親指と人差し指で丸をつくる)ができにくくなります。
<原因>
多くは原因不明です。
圧倒的に女性が多いです。
「使い過ぎ」「ホルモンバランス異常」「甲状腺機能低下症」「アミロイド変性」などが原因と考えられ、妊娠、骨折、手を使う重労働者、閉経、透析も原因になると言われています。
<診断方法>
手首の関節をたたくとしびれや痛みが指先に響きます。
手の甲を合わせて手首をまげてしばらくすると症状が悪化します。
<どのような状態になっているの?>
正中神経が手首にある手根管というトンネルで圧迫されている状態です。
<病院での治療>
〇手の使い過ぎをやめる
〇飲み薬
〇安静
〇ブロック注射
〇手術

<鍼灸院ではどのように対処するのか?>
①問診
「手が痛い」「指がしびれる」などに対して、
長時間手を握った後にしびれや痛みが出るかどうか、尋ねます。
あてはまった場合は手根管症候群を疑います。

②検査
・ファーレンテスト:両方の手の甲や手のひらを合わせて手首を曲げたりのばしたりした際に手がしびれるかどうか⇒当てはまったら陽性
・クローズドフィスト徴候:拳の中に指をしっかり握りこみ、60秒以内に正中神経領域の間隔異常があれば陽性
・フリック徴候:症状がつらいとき手を振ると楽になると陽性
・正中神経領域の知覚検査:知覚が鈍っていれば陽性
③観察
母指球が委縮している

④鍼灸治療
治療方針:圧迫している部分の周りの筋肉の緊張を取る、ホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ、過剰なストレスへの反応など内科的なアンバランスさを経絡治療によって改善させていく。
施術内容:体質を見極め、それに合わせて必要なツボへ鍼やお灸をしてバランスを整える。
特に腕から指にかけての筋肉やツボへ局所的な鍼灸施術も行う。
産後や更年期などホルモンバランスに関連していそうな場合は症状やツボの反応、脈やお腹、舌などを観察して特に「肝」の経絡の状態を確認することが多い。肝は筋に関連するので、肝経のバランスを整えていくことも鍼灸治療の一つである。病院での診断を経ていない場合は上記のようにみていき、予測します。
ただし、鍼灸院では診断はできないので(法的に病名をつけられない)、可能性である旨のみお伝えします。

治療頻度:症状が強い場合、症状が出たばかりの場合は週1~3回ほどを1か月続ける。それ以外は週1~2週に1度を3か月続ける。その後、状態によって症状が消える、支障をきたさなくなる、など個人個人の目標まで続ける。

保険外の施術になりますので、病院での治療と並行して行うことができます。

こちらの症状では
・初めての方は「鍼灸トライアルコース」
・2回目以降の方は「鍼灸コース」
がおすすめです。
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